進水式の後、忙しくてAcorn プロジェクトで活躍してくれた道具の写真を
撮影出来なかったのですが、ようやく取れたので紹介します。
左から、36o反台平鉋、25o南京鉋、36o左勝手際鉋、36o右勝手際鉋、36o豆平鉋 寸六平鉋、一枚刃寸六鉋です。舟作りで一番使用頻度が高いのが36o豆平でした。 外板ステム近辺のラップ部を削り込むGain部は左・右の際鉋が必須でした。 ラダーブレード、ダガーボードのハイドロフォイルの曲線は反台鉋と南京鉋が 大変活躍しました。一枚刃寸六鉋はトランサムと外板の面出しに大変威力を発揮しました。 舟作りには本当に多くの工程があり先を急ぎたいのですが、鉋かけ作業では、手抜きせずに 鉋刃を正確に砥ぎ、丁寧に鉋かけすることが綺麗な木肌、平面・曲面精度を得るポイント であることを痛感しました。 |
今回は、古典工法によるクリンカー張りであるので、キールとステム部に
ラベットを彫っています。この際に大変活躍してくれた鑿が、左端の8分突き鑿と中央の
一寸追入鑿です。硬いタモのキールにラベットを彫るには、今回使用したものよりはるかに
大きな寸8分くらいの突き鑿が良いそうです。
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一番奥から3番目は、1m、60p、30pの直尺でそれぞれカーソルを付けて
います。モールド材や、トランサムの墨付けで活躍しました。右側のスクウェアー類は、
インチの物からミニ・スクウェアーまでありますが、舟作りでは直接使用しませんが、
モールドの垂直や板材の木端の直角をみたりで結構必要な道具です。一方、ベベル・ゲージ
は、非常に使用頻度が高く舟作りには欠かせません。今回ミニベベル・ゲージがほし
かったのですが、時間がなくストリップ材で間に合わせました。左端のコンパスは
スパイリングの必需品です。その他カーブ、大丸描きに重宝しました。
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この写真にあるルータビットが、現在私が所有している前部です。
今回のプロジェクトでは、キールにダガーボードの穴を開けるのに1/2"スパイラルビット
を使用しました。ドリルで下穴を開け鑿でさらるより、ルータ加工のほうが効率的です。
その他、シートライザーのビード彫に専用ビットを購入しました。オレンジ色のビットは
フラッシュビットで外板切りだし後の仕上げ面加工に活躍しています。収納箱の前にある
スパイラルビットは機械工作用のエンドミルです。これも使用できます。
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左端の一番大きなルータは、3-1/4馬力のプロダクションルータと呼ばれる
重切削用のものです。今回は、ダガーボードの穴やトランサムの小判穴を開るのに活躍
しましたが、オール制作で8角面削り出しにも活躍しました。手前のプランジ機構部と
一番先方のルータは、モータ部の差し替えで使用できるものです。中型のルータとして
外板の曲線仕上げでフラッシュビットを取り付け活躍しました。真ん中の一番小さい
のは、マキタのトリマーです。R面取りに大変活躍しております。
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私は、サンダーと名のつく道具は、この2機種しか所持していませ。手前の黒い
Porter-Cableのオービタルランダムサンダーは、購入から18年近く経ちますが
故障も無く、小型でも実に強力なサンディングが出来、大変重宝しています。
最近、サンドペーパを取り付けるベルクロが剥がれ、交換部品を購入中です。
Acorn製作中には問題なく使用できラッキーでした。左側のオレンジ色のサンダーは
Fein社のマルチマスターと言う扇形の動きをするものです。研削アタッチメントが
色々とあり船作りには必須と思い購入しました。パワーは低いですが狭い場所で
鉄ボルトを切断したり、極狭い箇所のサンディングができ重宝しました。
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プランキングのページでも説明していますが、今回の舟作りで自作したのは、
写真右端のカムレバークランプと中央奥のスハンドクリュークランプです。
自作カムクランプの金属バーがアルミのため締め付け力は欠けますが、外板の仮締めでは
程よい締め付け力で大変重宝しました。課題として同アルミバーを平鋼棒に変えて違いを
確認する予定になっています。ハンドスクリュークランプの締め付け力はM8ネジの締め付け
力そのもので大変強力です、カーブの強い外板仮留め箇所では大変威力を発揮しました。
その他の、クランプは舟作りの全ての作業で何時も使用していたものです。プランキング
時には大きなFクランプや、パイプクランプが必要で重宝しました。
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